自家用の操縦士です。
単発のC172やPA28などの飛行機で、全くの素人さんが右席に座ることも良くあります。
「はい、パワーいれて」「ゆっくり引いて」「軽く右足入れながら右へ倒して、30度で
とめて、バックプレッシャーかけて」などと指示しながら数十分も飛ぶと大抵のひとは
何となく飛べるようになります。
反面、免許を取るためには1時間5万円以上の費用で、100時間は訓練を受けて、学科も
5科目、無線通信の免許、体についてはメディカルチェックもあります。結構ハードル
高いと思ってもらって構いません。
そんな私ですが、ラジコンの方がはるかに難しいと思えます。ラジコンは、実機では
できない事も平気でできるし、飛行理論さえなくても要領がつかめればどんどん技を
習得することができます。
言ってみれば、ラジコンは高度な技術と、反射神経が重要なクイックなスポーツ(例えば
卓球)のようなもの。間口は広く誰でも参加できます。
実機の世界に参加するためには、高い技術などは必要ではないけれども、世間に迷惑を
かけずに飛べるようになるための訓練を経て、総合力を付けないと飛ばしてもらえない
狭い間口の世界です。免許には極端に高度なテクニックは必要ありませんが、総合的な
判断力(法、機械、気象、工学など)があるかを問われます。
実機を単純に飛ばすだけならば、ラジコンをしていても、していなくても関係なく
全然平気で飛ばすことはできます。
実機とラジコンを比較するのは、卓球とチェス(どっちもスポーツ)はどっちが強いか
を議論するくらい土俵が違います。ナンセンスな議論です。
それでも実機に近いものを飛ばしてみたければ、ウルトラライトプレーンなんてどうで
しょうか?離陸した地点に戻る、民家や道路上を飛べない、高い高度も飛べないなど
制約は多いですが、どんなものか分かるかと思います。
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