二重反転プロペラ
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001 2014/05/16(金) 19:44:15 ID:u2nZrHmJpY
二重反転プロペラとは、2組のプロペラ(スクリュー)を同軸に配置し、各組を相互に逆方向に回転させるもの。
機体や船体にかかるカウンタートルクを相殺したり、プロペラ効率向上を意図して採用される推進機構である。
英名を略してコントラペラとも呼ばれ、飛行機に採用されているケースが有名であるが、
船舶や魚雷などのスクリューに採用されたケースのほうが多い。
1930年代にはレース用に製作されたマッキ M.C.72などの水上機に搭載されて最高速度向上に威力を発揮し、
第二次世界大戦中には、特にアメリカ軍とイギリス軍において、2重反転プロペラを採用する試作機が多数製造された。
日本では陸軍がキ64と二式単座戦闘機(鍾馗)において、海軍でも川西航空機製の紫雲と強風で採用されたが、
キ64以外の制式採用された3機種についても、日本の基礎工業力の未発達から要求される工作精度が維持できず、
ギアボックスの油漏れなどの問題を解決できなかったため、いずれも初期試作レベルに留まった。
この方式にはプロペラ後流の偏向を正逆回転の組み合わせで相殺できるため、垂直尾翼の小型化が可能で、
空気抵抗の減少やプロペラ効率の向上などが得られるというメリットがある。
https://www.youtube.com/watch?v=ou87i6Oq5M0
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019 2014/05/20(火) 17:24:23 ID:x1cK1lGFuY
>>18 燃費は速度の二乗に比例するのをご存知?
経済性と速度はトレードオフの関係で、民間機は経済性がよりシビアなんよ
「速いからすごい」とか単純な話じゃない
ホンダジェットは、同クラスの機体と比較して、燃費は約30%改善した一方で、速度は10-15%速い
だから、ここにビジネスジェットならまだしも、ホンダジェットを持ってくるのは、
「ボ、ボク、よくわかってませ〜ん。えへえへ。」
と言っているようなもの
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020 2014/05/20(火) 17:35:05 ID:UNI/Z6Ok6Q
021 2014/05/20(火) 19:37:05 ID:nz76iAd31M
>>18,20
話をスレッドの趣旨である二重反転プロペラに限定してくれ。 たしかに
>>1のTu-95は最大速度
900km/h前後の爆撃機で、プロペラ大型機としては異例の高速機だ。 しかし同時期のアメリカの
ジェット爆撃機B-52(1000km/h程度)には劣る。 その後二重反転プロペラが普及しなかったこと
をどう説明してくれるのかな?
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022 2014/05/20(火) 21:40:19 ID:t3mrC42Wqs
>>19 毎度めんどくさくて恐縮だが、一応正確に。
ジェットエンジンの場合は、燃費(燃料消費率)は、推進効率とサイクル圧力比に左右される。
サイクル圧力比は、取り入れた空気の圧縮比でエンジン固有の値。
推進効率は、推力がどれだけ前進に使われているかの割合で、ターボジェットは速度に正比例し、ターボプロップは二次曲線的に増えて700km/hあたりで頭打ちになる。
あとは、燃焼温度を高くできれば推力が上がるのでその分小さなエンジンでも良く、結果燃料消費率が改善する。
これはタービン動翼に使う材料の耐熱性が左右するね。
燃費と書いてたけど、言いたかったのは多分航続率のことだろう。
航続率は、燃料の単位重量あたりに飛べる距離のことで、機速に比例し、かつ燃料消費率とジェット推力に反比例する値。
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023 2014/05/20(火) 21:43:47 ID:t3mrC42Wqs
>>21 二重反転プロペラは、以前どこかのスレッドでも書いたけど、増大するエンジン馬力の吸収のために取った多翅化の方法で、おそらくTu-95、Tu-114、Tu-126のAV-60プロペラが限界。
これは直径が5.6mもある四翅の二重反転で、先端の衝撃失速を防ぐため減速ギアで750rpmに落として回されてる。
これでも最高1万5千馬力のエンジンパワーを吸収しきれず、015のムービーでも分かる様に、過大な進行率で運転されている。
Tu-95やB-52は、当初戦略爆撃機として開発されたけど、配備から間もなく60年代に入るとレーダー網の充実やSAMの配備なんかで、爆撃は低空侵攻が常識になった。
そういう用兵の変化で、B-52はスタンドオフ化して巡航ミサイルの母艦に転身した。
低空侵攻での生残性を高めるためなるべく高速にしようと、ソビエトはTu-22の開発、アメリカはB-1の開発に繋がっていった。
年々強力になっていくエンジンパワーを吸収して爆撃機の高速化を図っていくには、推進機関としてのプロペラは原理的に限界になった。
また、さほどの速度を求められず、航続距離が大事な戦術輸送機や哨戒機なんかは、依然としてターボプロップが多いけど、ターボファンの推進効率がプロップに近づいている中、機構が複雑な二重反転プロペラをあえて採用する理由がなくなったよね。
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024 2014/05/20(火) 23:12:43 ID:nz76iAd31M
>>23 すばらしい説明ありがとうございます。
二重反転プロペラという技術単体で見たらメリットが多いですが、ライバルのターボファンの
進歩や機体の用途に適合するか?という問題で使い道が限定的になったんですね。 それでも
二重反転プロペラとプロップファンと組み合わせたAn-70のような機体も実用化しているので
可能性はまだあるようですね。
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025 2014/05/22(木) 19:10:37 ID:NuuorfqNs2
大パワーを吸収するには大径プロペラが必要になるのだけれど
プロペラが地面に接地してしまうからしょうがなく小径で二重反転にしてるんだよ
足を伸ばせばいいじゃんとか言うのは
脚柱は強度が必要で、ちょっと伸ばすだけでも大幅な強度アップが必要なんで現実的ではない
F4コルセアが、なぜ逆ガル翼なのかよ〜く考えよう
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026 2014/05/22(木) 19:55:52 ID:uID4grG.9.
>>25 >>プロペラが地面に接地してしまうからしょうがなく小径で二重反転にしてるんだよ
それは違う。
大きなプロペラはゆっくり回しても先端が音速に近づき、効率が激減するからだよ。 Tu-95の
高度8000mにおける巡航速度750km/hでの翼端の大気速度はマッハ0.99に達する。 そのときの
プロペラの回転数は750rpmで、これは小型機の約1/3の回転数だ。 有り余るエンジンパワー
で高速を狙っても回転数を上げることもプロペラ直径を大きくすることも有効ではない。
だから二重反転プロペラなのだ。 しかし近年、プロペラブレードに後退角をつけることで
より高回転でも効率を維持できるようになった。 これが後退角プロペラで、すでにさまざま
な機体に採用されている。 Tu-95にこれを採用すればもう少し小型のプロペラになったかも
しれないが、大型の後退角プロペラは強度的に難しい。
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027 2014/05/30(金) 12:03:33 ID:lzCqztApBk
二重反転プロペラを使った機体を見ていると、何かムラムラしてくる。
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028 2014/05/30(金) 14:41:33 ID:h3lL0oeoLM
029 2014/07/03(木) 12:42:22 ID:fKuS/UvBGw
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